私のP5Xに皺のような物があるのはなぜですか?

とてもいい質問です。すでに 弾性についての通説に関する当社の記事をお読みであれば、当社のバイクが最高のパフォーマンスを発揮するために一方向カーボンファイバー複合体を採用していることをご存知かと思います。米国ミネソタ州にあるHED Cyclingで手作りされているP5Xのフレームではプライと呼ばれるこれら一方向レイヤーが熟練の職人の手で一つ一つフレームツールに組み込まれます。すべてのプライがツールに組み込まれ、蓋をされると、ブラダーと呼ばれる特殊なゴムのバルーンをツール内部で膨らませます。このブラダーがすべてのプライをまとめてツール表面に圧着し、加えられた熱が素材を柔らかくします。そうすることで樹脂がカーボンファイバーの中に行きわたり、固まって一体型部品となります。ブラダーによる圧力がカギです。異なる層のカーボンファイバーを圧縮してまとめ、最高レベルのパフォーマンスを可能にし、同時に余分な樹脂を搾りだします。結果として、最高の部品を作り出すため大変高い圧力をかけることになります。

しかしながら、高圧環境でブラダーを膨らませる場合、樹脂が液体になっている間にカーボンファイバーの小さな領域が少し移動する場合があります。一旦樹脂が固まって、ツールから部品を取り外すと、ファイバーのこれらのちょっとした動きはそのまま固定されます。カーボンファイバーの方向性がこのように少し異なったとしてもフレームの構造的なパフォーマンス(強靭さ、剛性)への影響は無視できる程度の軽微なものです。当社のフレーム設計およびテストのプロセスはファイバーの方向性に関するこのような通常範囲のわずかな変動も考慮にいれています。

競合他社の一方向カーボンフレームのほとんどで、その表面にこういった違いが出ています。P5Xに関しては、当社の米国の製造施設とHEDで開発した特定のプロセスにより、違いが大幅に少なくなった完成品を作ることが可能です。 

対策として、他の自転車メーカーの多くやほとんどの自動車メーカーはパーツの外側のレイヤーに編まれたカーボンファイバーを使用しています。この素材では、ファイバーを編むことで互いが強く結びつき、ブラダーの圧力でもより動きづらくなります。これにより表面の仕上がりがより均一になりますが、編み込むことで材料のパフォーマンスが下がることになります。カーボンファイバーを編んだフレームは、同じ剛性に対して、一方向カーボンファイバーのフレームより重くなります。

Cervéloでは一方向カーボンファイバーを使用することで最高の技術的パフォーマンスを得る方を選択しました。したがって第一世代のP5Xの表面にはこのような違いが生まれることになりました。これは瑕疵ではなく、お客様が購入された、高いパフォーマンスの手作りバイク独自の指紋のようなものだと考えてください。それぞれのフレームは異なっており、製造における手作りの芸術性に誇りを持っていただければと思います。