どのように究極のトライアスロンバイクを開発したのでしょうか?雑誌Intervalsからの抜粋4つのうち二つ目の抜粋では、Lead DesignerのDavid Killingが、すべてのアスリートのニーズをもとにP5Xのフレームが実現した過程を振り返ります。

 

アスリートと言うものは食料をバイクにくくっておいたり、水分補給のためにエアロダイナミクスを犠牲にしたり、サドルの下でフラットキットをぎゅう詰めにはしたくないものです。他に選択肢がなかっただけなのです。…これまでは。

私たちのフィールドリサーチから、ほとんどのライダーがサイクリング中ドリンクのボトルを2~3個持っていること、エイドステーションでボトルを簡単に交換できることは大切だということが分かりました。また、平均的なエイジグルーパーはアイアンマンレースでの走行時、ゼリー、栄養補助バー、その他噛む食品など1,600カロリー以上の食料を所持しているということも分かりました。同時に明らかになったのは、アスリートは自分のライドを自分なりに設定しているということです。弁当を入れたバッグをステムの後ろに、サドルの後ろにはバッグ、ダウンチューブに丸型のボトル、アーム間にはエアロボトル、というのが当社が割り出した一般的な構成です。この構成を使っていたのは何人でしょうか?それはたったの3.8パーセント!驚くほど少ないのです。アクセスしやすいところに筒型ボトル設置場所を3ヵ所、さらに十分な容量のカスタム可能なモジュール式ストレージを備えたバイクがアスリートにとって大いに喜ばれるということが明らかになりました。

この結論が出たことで一連の新しいテストが必要になりました。記憶に残る、有益なあるケースでは、P5の中央にフラットなマウント用サーフェスを用意しました。そのサーフェス上でボトルの両半分を回転させることで、アスリートの脚を邪魔しないボトル設置を実現するデザインにたどり着くことができました。私たちはまたフレーム内ストレージを3D印刷したものを別のP5に追加し、振動、騒音、ラッチの信頼性をテストしました。その結果、P5Xフレームのステルス的な形状は剛性、エアロダイナミクス、重量と同様、ボトルやストレージにも影響を受けるあろうことが明らかになりました。構造的な研究開発からダウンチューブ付近に筒型ボトルを設置できるようにしたままにすることになっていたため、三つのフレームのコンセプトが導き出されました。

  1. ボトル背面のストラクチャー
  2. ボトル側部のストラクチャー
  3. ボトル上のストラクチャー

ボトルを横方向に包み込むフレームの構造を実現するのは製造上困難が伴い、システムの幅が広くなりすぎサイクリストの足の邪魔になってしまいます。いくつか興味深いデザインを試しました。自動車のカップホルダーのようにフレームにボトルを垂直に入れるデザインもあれば、魚雷のように水平に差し込むデザインもありました。これらのデザインはすべて幅が広くなりすぎるか、薄すぎて剛性に欠ける仕切りが必要となりました。取りやすく、これまでのボトル設置に類似しているということで、最終的にはメインの構造的シートチューブをボトルの背後に回す形状が有力候補となりましたが、さらに良いデザインを思いつきました。ボトルの上にトップチューブを走らせることで、Smartpakをトップチューブとヘッドチューブが交差するところに入れ込むことができたのです。そこはアスリートたちがまさに希望している場所でした。ここからデザイン作業にドミノ効果が現れました。後輪の前に空いたスペースを取り外し可能なケースに使用することができ、ボトルのポジションを水平にすることもできるようになったのです。

当社の工業デザイナー、Stuart Munroはオリンピックディスタンスとアイアンマンレースのトライアスロンに通じており、アスリートがストレージに関してどれだけ犠牲を払えると考えているか直接目にしてきました。彼自身のレースの経験を私たちの現場での観察やアスリートからのフィードバックと組み合わせ、レース要件を最大限にカバーし、それぞれのアスリートが自分自身でカスタマイズできるモジュール式ストレージを開発しました。たとえばダウンチューブのSpeedcase。長距離のライド向けに予備のウェアやその他必要なものを入れることができますが、アイアンマン70.3では取り外すことができます。同様にダウンチューブのStealthboxはチューブラータイヤなど大きめのアイテムを収納するスペースになります。Smartpakはいうまでもなく取り外し可能な蓋があり、フレーム内ストレージを増やすことができ、より柔軟性が高まります。個人の問題?是非ご自身の目でご覧ください。ベスト?もちろんです!