Susie Cheetham、母親業とレースについて語る

母の日を記念し、私たちはCervéloのプロトライアスリート、Susie Cheethamに母親としてのキャリアとプロとしてのキャリアを追求するなかでの奮闘について話を聞きました。

Susie Cheethamからの言葉と画像

1. 子供が生まれた前と後でトレーニングはどのように変わりましたか?

妊娠中のトレーニングは、妊娠前とはずいぶん違いました。それまでの5年間プロのアスリートとしていかにロボット的に過ごしてきたか、妊娠したことで気づかされた感じがします。前は週に30時間ほどトレーニングしていたのですが、自分の体がどう反応するかはだいたいわかっていました。ブロック トレーニングのために特定の方法でトレーニングをしたらどんな感じになるかや、そのブロックが終わる頃にレースの準備が整っているかといったことが把握できたんです。

それが、妊娠したことですべてが変わりました。トレーニングをして自分が無敵だと思えるくらい最高の気分になれる日もあれば、なんか疲れているなと思ったり、今までにないくらい嫌気が差したりする日もある(笑)。日によってはソファから降りるのも億劫、かといえば、何マイルも走ったりすることもあって。でもでも妊娠4か月頃からは、毎日トレーニングをしました。私の場合は前にできたことができなくても、自分自身にそれほどきつく当たることはなくて(これは大きな一歩。プロのアスリートは普通自分にかなり厳しいので。)、 むしろできるだけアクティブでいようと挑戦を楽しみました。調子のよくない日は、なされるがままになっていましたけどね(笑)。

今は産後のトレーニングを始めて3か月になりますが、自分の体のすごさにはショックを受けています。このトレーニングのスパンは9か月間。いろいろな変化とストレスが伴いますが、体にもよく、速いペースで前のレベルに戻っていっています。水泳とサイクリングでは、かけられる負荷が100%前の状態にまで戻りました。今は、ランニングを強化し直しているところ。ある意味この期間は、トレーニングとレースへの完全復帰を目指しながら、過去のやり方や弱点を振り返って、そうした部分に重点的に取り組める機会になっています。

 

2. ルーチンの変化は?

私の場合は恵まれていて、トレーニングとレースをサポートするために夫が仕事を一年間を休んでくれているので、出産前とほぼ同じようなルーチンに戻ることができました。出産後の最初の数か月はとにかく子供とのつながりの時間で、私の注意は100%彼に向いていました。あの頃はすごく楽しかったです。トレーニングを普段のルーチンに戻せたのはよかったですが、もしも何かを変えるとしたら、一日の時間を増やしたいですね。そして、もっとトレーニングをして、Henryともっと過ごして、もっと眠りたいです(笑)。

 

3. 精神面や生理的な変化はどうでしたか

出産による生理的変化はものすごいです。どんな女性の体にとっても大きな変化なわけですが、そこにトレーニングが加わると、克服すべき課題も増えます。プラスになる変化もあれば、マイナスになる変化もある。プラスになるのは、妊娠後のホルモンの変化が耐久レースで有利になりうると考えられていることで、これについては、新型コロナウイルスの規制が解除されたらぜひ生かしたいと思っています(笑)。パフォーマンス面は、特に注意しなければならないところがあって、たとえば、授乳をやめるまではリラキシンという靭帯を緩めるホルモンの量が体内に多くなっているので、怪我をしやすい。だから、ジムでのウェイトリフティングは一切やめています。

出産してからこれまでの精神面の変化は、「興味深い」と言いましょうか。「今はトレーニングなんて想像もできない」状態から「トレーニングしたくて仕方がない」になり、そして実際にトレーニングを再開して陶酔感に浸っていたんですから。でも、トレーニングのレベルが元に戻るにつれて、何を優先させるかで複雑な心境にもなりました。私はHenryを置いて出ていくことにすごく葛藤させられるので、たとえば、毎週「休憩日」を入れて、その日は泳ぐだけにし、彼とクオリティの高い一定の時間を過ごすようにしています。 もしかしたら、こういうやりくりがパフォーマンスでプラスに働くかもしれませんね(笑)。

Susie Cheetham - 母親として、そしてプロトライアスリートとして
Susie Cheetham - 母親として、そしてプロトライアスリートとして
Susie Cheetham - 母親として、そしてプロトライアスリートとして

4. 子育てをしながらプロのトライアスリートをやることについて考えを教えてください。 

家族を持つとすごく視野が広がります。キャリアは私にとって今もすごく大切ですが、私を突き動かしている「セルフトーク」はすでに「XX選手を打ち負かしたい」「XX大会で勝ちたい」というものから「Henryと家族を誇りあるものにしたい」というものに変わった気がします。家族を持ってみて、スポーツで成し遂げることは永遠に続くわけではなく、本当に大切なのは、自分と自分の家族が人生の歩みのなかで何を学び、何を活かすかなのだと学びました。でも、誤解しないでくださいね。やっぱり私は、XXを打ち負かしてXXで勝ちたいです(笑)。

  

5.トライアスロンのなかで、アスリートまたは母親としてもっと知りたいなと思うことはありますか? 探した情報や、ない情報、見つからない情報は?

こうして有給休暇のおかげで、母親業をしながら今のような取り組みができることをすごく幸せに感じています。このスポーツを始めたときは、まさか休んでいる間に給料や年間のボーナスを受け取って、世界ランキングを据え置いてもらって、というような日がくるなんて想像もしませんでした。もちろん、収入が2人分あることも負担の軽減につながっています。トライアスロンをやっている他のお母さん方、子育て中の親御さん、アスリートは必ずしもこうした待遇を受けているわけではないので、とても感謝しています。実際そこから私たちは、休暇中にこの取っつき難いスポーツの範囲内で付加価値を付けて、何かお返しをしたいと思うようになりました。今ちょっとしたプロジェクトに取り組んでいますので、また近いうちにご紹介しますね(笑)。