最初にCシリーズのアイデアが持ち上がったとき、誰もがエンデュランスバイクで快適性を追求するのは当然と考えていました。同時に、当時のエンデュランスバイクは重量面で現代のロードレースフレームとは言えず、超軽量のものは品質が劣悪でした。そんななか、今のCシリーズバイクのSquovalの形がどのようにして生まれたのでしょうか?


それ知るためには、Squovalの初期のエンジニアリングでCervéloのデザインチームを動かした誘因を見てみる必要があります。開発のこの段階では、ひずみゲージを取り付けたバイクで走行テストを行って、どのような実荷重がバイクにかかっているのか、そしてどの部分にそれが集中しているの特定しなければなりませんでした。この間にチームは、チューブのそれぞれをその端部条件を用いて離散させて、構造効率を最大限に引き出すプロトコルを開発しています。そのチューブは、ひずみゲージ付きのバイクによって分かった剛性を備え、重量は絶対的でバランスがとれたものでした。こうして、シートステーは極力小さくしても効率よく機能し、走行時の荷重に耐えられることが判明。 最初にできたSquovalのチューブ形状はまさに構造効率を徹底追求したもので、そこに妥協はまったくありませんでした。​​​​​​​

ただ、Cシリーズの対象となりうるサイクリスト層のことを考慮するとある程度の妥協が必要なことにも気付いた私たちは、そのうえで 快適性の定義についてさらに掘り下げて考えました。プロサイクリストのフィードバックでは、チューブの分厚い重いフレームが「最も快適」であると常に報告されています。競合他社の「快適」とうたわれていているたわみの非常に大きいバイクも数多く試乗した結果、なんらかの組み合わせが必要であることを確信しました。​​​​​​​

− もしも、通常の弾性素材にこだわってUHMカーボンを加えることに対する誘惑を避ければ、非常に軽い重量で剛性を保つことでき、そうすると、評判を呼ぶほど快適な、減衰性の高い走りを実現できるかもしれない − そんな仮説を立てた私たち。さらに、すべてのFEAでバーティカルコンプライアンスを優先し、Cシリーズのサイクリストたちが必ず遭遇しそうな路面の大きな凹凸を吸収できるようにしようと試みました。​​​​​​​

設定した目標は次のようなものです − 高周波数の路面凹凸は超薄・超高弾性チューブへの誘惑を避けることで対応し、低周波数の凹凸はバーティカルコンプライアンスを優先することで対応する − でも、ありえないほどの低重量(塗装、細かいパーツを全て入れて850グラム)で、顧客の要求に十分応えられるだけの剛性を持つバイクは、果たして実現できるのでしょうか?

こうしてSquoval IPC(In Plane Compliance:面内コンプライアンス)チューブが誕生しました。これが新しいCシリーズで採用されている形状​​​です。

このチューブ形状では、構造効率に対する当初のこだわりを保ったまま、コンプライアンスが必要な部分のチューブ面(垂直面)をわずかに平たくしています。そして、さまざまなSquoval形状を用いてその特性を活かし、素材の高剛性の高い部分を中立曲げ軸からできるだけ離れたところにまで広げました。超幅広でもあるため、中心軸から離れるにつれて素材の有効性は急激に高まります。

こうしたことすべてが組み合わさって、「あらゆる主要ディスクシステムと互換性がある」「初期世代のクラシックSquovalバイクよりも剛性が高い」「減衰性に優れている」「バーティカルコンプライアンスが高い」「破格の重量」と条件の整ったのフレームが生まれるです。